ウェルシュ・コーギーは、もともとが牧羊犬だったため、小柄な体でよく動き回る元気な犬です。人間との生活が長かったため、賢く、人間に近い存在です。牧羊犬の仲間として、コリー、ジャーマン・シェパード、シェットランド・シープドッグなどがあります。
コーギーは、イギリスのウェールズ地方の犬で、カーティガンとペンブロークの2種類があります。
カーディガンは歴史が長い犬種で、紀元前1200年頃、中央ヨーロッパからダックスフンド系の犬を連れて移住したケルト民族がウェールズのカーディガンシャー地方に住み着いたことから名前が来ています。カーディガンは、ケルト民族との共同生活で、人間に近い能力を身につけたと言われています。
ペンブロークは、フラマン人とベルギー人がスピッツ系の犬を連れてウェールズのベンブロークシャー地方に移民したことから名前が来ています。
コーギーとは、ケルト語で小型の犬という意味があります。カーディガンとペンブロークは、それそれ違う犬が祖先で、歴史も異なりますが、同じウェールズ地方だったため、犬同士に交雑があったと考えられます。
コーギーは牧畜犬として使用されていました。体高が低いため、かかと攻撃をして牛の反撃にあっても、身をかわすことができ、人間でも難しい作業をこなします。一時期、境界のなかった牧草地に柵ができ、職を追われ、カーディガンがいなくなりかけたことがあります。1927年にクラス分けされ、1934年にカーディガンとペンブロークを分類するようになりました。
ペンブロークはしっぽのないものが多く、しっぽの長い子犬が生まれたら、しっぽを切ります。ペンブロークのほうが、カーディガンより体が小さいです。カーディガンとペンブロークのそれそれの特徴を意識した犬作りが行われています。
現在はイギリス王室で愛される他、伴侶犬や番犬として親しまれています。
誕生国:ウェールズ(イギリス)
種類:ハーティンググループ
外見的特徴:胴が長く足が短いです。カーディガンには長いしっぽがあり、ペンブロークにはしっぽがありません。カーディガンの耳先はやや尖っていて、ペンブロークの耳は丸みがあり、耳と耳の間が平らという特徴があります。
体高:カーディガン(オス、メスともに26.7cm~31.7cm)ペンブローク(オス、メスともに25.4cm~30.5cm)
体重:カーディガン(オス13.5kg~17.2kg、メス11.3kg~15.4kg)ペンブローク(オス13.6kg以下、メス12.7kg以下)
性格:楽しいことや人と関わることが好きで、全体的に明るく穏やかな性格をしていますが、ペンブロークのほうが興奮しやすいという違いがあります。賢く、しつけがしやすい犬種です。もともと、牧羊犬として育っているため、番犬として頼もしく、他人によく吠えます。警戒心はありますが、攻撃はしません。子供とも仲良くできますが、噛み癖があるため、しつけをしっかり行いましょう。
育て方:ブラッシングは軽くブラシでとかし、コームで整えます。比較的簡単ですが、換毛期には毛がたくさん抜けるので、その時はブラッシングを丁寧に行います。足まわりの毛が伸びてきたらカットをします。シャンプーは必要なときだけ行います。運動は毎日たっぷり行います。食欲が旺盛なので、肥満に注意し、栄養バランスの良いドライフードを中心に与えます。屋外でも屋内でも飼うことができますが、普段屋内で過ごし、たまに屋外に出られる環境だと理想的です。
かかりやすい病気:股関節形成不全、進行性網膜萎縮症、椎間板ヘルニア、尿路結石症
受けておく検査:股関節検査
寿命:10歳~12歳
スタンダードとは、コーギーの研究と向上、発展のために定められた基準のようなものです。
頭部:頭部の形と見た目はきつねに似ています。表情は知的好奇心旺盛な表情で、ずる賢くありません。頭蓋は、幅広く、両耳の間は平らです。鼻から頭蓋の窪みは適度な高さがあります。アイラインは黒く、目は楕円形で毛の色と調和したバリエーションがあります。後頭部から額断までの長さと額断から鼻先までの長さは5:3が望ましいです。鼻と両耳の先端はほぼ正三角形になります。
トップライン:水平で後ろに向かって、上がりも下がりもしていないのが望ましいです。
しっぽ:しっぽは切ってあるか、5.1cmまでが望ましいです。
毛:中位の長さで、上毛と下毛からなります。
色:レッド、セーブル、フォーン、トライがあります。白は、脚部、胸、首、鼻口部、腹部、頭部の狭いブレーズ部分に認められています。
性格:穏やかで大胆。攻撃的ではありません。
アメリカンケンネルクラブのスタンダードでは、断尾が定められています。ヨーロッパでは獣医師による断尾以外は認められていません。私から見ると、しっぽを切るのはかわいそうなのですが、今までがしっぽのないコーギーが受け継がれてきたということで、ブルーダーにとってしっぽのないお尻が最大の魅力のようです。
繁殖を考える人は、スタンダードに沿った犬を選びますが、たとえスタンダードの通りでなくても可愛いことに変わりはありません。
外で飼う場合は、注意しなければならない点がいくつかあります。
まず、ご近所の迷惑にならないようにすること、事前の了承が必要です。無駄吠え、匂い、抜け毛に注意します。
次に、犬に余計な物を与えようとする人、犬を連れ去ろうとする人の対策が必要です。あまり人目につかない位置のほうが安心でしょう。
最後に健康管理に注意しましょう。24時間つきっきりで見ているわけにはいかないので、気がついたらけがをしていた、ということもあるかもしれません。
夏は直射日光を避け、虫除けがあるとなお良いです。
手をかけ暇をかけ、愛情を与えた分、コーギーは必ず応えてくれるでしょう。